マスコミが取り上げるニュースで、しきりに増えてくるものがある。例えば高齢者による交通事故や自転車の無法な走行など。そうすると必ず何らかの行政の動きがみられ、国民が疑問を抱かないようにそーと法律や制度が仕込まれる。
前者は高齢者講習であり、後者は自転車に対する青切符である。警察庁「令和5年中の交通事故の発生状況」を見ると確かに高齢者の交通事故は増えているが、20代の若者と比べると格段に多いとは言えない。さらに、交通事故件数の10年間の推移をみると長期的なトレンドとしては高齢者の交通事故件数は減少している。
高齢者に対する何らかの対応は必要かもしれないが、何事も100%の安全は期待できない。車の自動運転技術が進歩しつつある状況では高齢者の教育に期待する一方、安全装置の装着に補助金を出した方が事故は確実に減るのではなかろうか?
穿った見方をすれば、警察官僚の天下り先である自動車学校の経営が若者の減少で困難となったことも一因と考えられる。少なくとも毎年100億円以上の費用が掛かる高齢者講習なのだから。罠をかけるような交通事故の取り締まりや、罰金の徴収が予算化された状況ではそう考えたくなるだろう。
日本の行政の悪いところは一度作った制度や法律等をほぼ検証しないことと、明らかに論理的に優れている施策であっても、官僚にとって、はたまた関係者にとってメリットのない制度や既得権が侵害されるものは採択されにくいことである。
高齢者講習や自転車の青切符制度については、その効果をぜひ検証してもらいたいものである。